詩歌 verse

李白の詩「送殷淑」より「相看不忍別 更進手中杯」相い看て別るるに忍びず。更に手中の杯を進めん。互いに逢うと別れが惜しい。手にした杯を更に飲み進めよう。李白61歳。金陵で交友を深めた殷淑との友情を詠んだ詩。阿波の藍染紙に篆書体で書きました。マットには20回以上も染めた深い藍染を使いました。
「不知今夜月 曾動幾人情」この月はこれまでにどれほどの人の心を動かしたことでしょうか。宋の翁霊舒の詩の一節。落款の右側に楷書体の白抜き文字を入れました。紙は青墨で染めています。マットには鰹縞の着物を使い、作品を引き締めています。
「置身星月上 濯魄水煙中」身を星月の上に置き、魂を水煙の中で洗う。明の鍾惺「宿虎嘯岩」(虎嘯岩に宿す)の一節。虎嘯岩は風が吹き抜けると虎が吠えるように響くところだそうです。2008年の四川汶川大地震で打撃を受けました。鍾惺の詩は、自然の中で厳しく自身を見つめる雰囲気があります。清冽な水のほとばしりを、白抜きで表現しました。青墨で紙を染めています。マットには鰹縞の着物。額縁はオールドオリーブです。
昔より 幾情けをか映し見る いつもの空に いつもなる月伏見帝の中宮、永福門院の歌。
客あれど酒無し。酒あれど肴無し。月白く、風清らかなり。此の良夜を如何せん。蘇軾(字は子瞻)蘇東坡の「後赤壁賦」の一節。
大筆で刷毛目を白抜きして、三日月を表現しました。
永嘯長吟して、性を頤ひ壽を養はん。(えいしょうちょうぎんして、せいをやしなひ、じゅをやしなはん。)魏の嵆康(叔夜)の幽憤詩の二句。紙は阿波の藍染紙。マットには大変良質な、60年前の大島紬を貼ってあります。
風に臨みて一啜りすれば、心は自づから省みる。元の洪汝質「煮土茶歌」より。
青山に雪有りて松の性を諳んず。碧落に雲無くして鶴の心に称へり。(せいざんにゆきありて、まつのせいをそらんず。へきらくにくもなくしてつるのこころにかなへり。)許渾「寄殷堯藩先輩」より。
坐上に客来たり、尊前に酒満つ。歌聲は水流、雲断と共に。宋の李清照の宋詞。絵画に美しく描かれる、清照の反省は波乱に満ち、書画骨董を好んだ方が、悲しい生涯の中で作った作品は共感します。
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