名句 a wise saying

煩を銷して天を楽しみ、鬱を散じて生を護る。友人宅に伝わる増上寺椎尾辨匡僧正様の扁額「散鬱護生」に四字足して、八字の作品に。という依頼に応え、おおけなくも「銷煩楽天」を作文しました。津名紙、ユーカリの草木染め。萱簀漉き。萱簀で漉いた紙は簀の目がはっきりと出て、存在感があります。額のマットには網代編みを使用。これまでの作品とは異なる、重厚な雰囲気に仕上がりました。
閑(しづ)かに坐して蕉風を閑(しづ)かに坐して松風を聴く。出典は不明ですが、古くから茶掛けの書として揮毫されてきました。「松風」は茶道では、湯の沸く音「松籟」を意味しますが、文字通り松の梢を吹き抜ける風ととらえてもいいでしょう。左右に唐草の布をあしらった、変形の明朝仕立て。軸先はベージュの陶器製です。作品の周りには2㎜の覆輪が施されています。昨年から書けるようになった白抜きの技法です。拓本ではありません。青墨で何度も染め、、深みを出しました。
此の夜、一輪満てり。この夜、一輪の名月の清浄な光が、行き渡らないところはありません。宋代の雷庵正受編『嘉泰普灯録』より。禅語では「佛性の励行が世界を照らし、普遍である。」という霊験をあらわします。月影を見ての素直な感慨としてこの一句の美しさを、書で表現しました。白抜きの技法とぼかし染めで、幻想的な雰囲気が出せたと思います。天地に波頭文様の布をあしらったモダン装丁。作品の周りには2㎜の覆輪が施されています。軸先は青い陶器製。
乗月(じょうげつ)「月に乗ず」月影に乗じて、物事を進めれば捗るでしょう。白抜きの技法とぼかし染め。友人の祖父さまの遺品の太筆で、力強く書いてみました。60年前の、深みのある大島紬をマットに使いました。
蘇軾の七言古体詩「送沈逵赴江南」の一節。(相逢うて手を握り一たび大笑す)同年生まれの旧友との別れを惜しむ一句です。豪放磊落な二人の男の友情が、文字で表せないか、いろいろ試す中で、この白抜きの技法を使うことにしました。マットの生地は鰹縞の着物を使いました。額縁はオールドオリーブ。
佛生日は仏様の誕生日。佛誕辰とも言います。4月8日のことです。
恵みの風を意味する「凱風」。以前、扇面に書いたものを観ていただいた方から、布地に縦書き、という依頼をいただきました。
粋な藍染の縦縞。浴衣に仕立てると良さそうな生地です。
中国の古い一節。青墨と紅花墨の二重書きが藍染の縦縞と呼応して立体感を感じさせてくれる作品になりました。
心と月と光を同じうすれば、其の中に渣滓無からん。心が月と同じように輝けば、心の中に澱みは無い。渋い色ながら楽しい柄の桐生お召しをマットにしました。藤色の阿波和紙に青墨で隷書体で、備長墨で篆書体を書きました。
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