2019  雙調憶王孫  李清照

水光山色と親しみ、説き盡さず、無窮に好し。

澄んだ水の輝きと麗しい山の色は、人に親しみを感じさせます。言い尽くせません、限りない素晴らしさは。

宋の詩を唐詩と区別して「詞」と表記します。女流詞人、李清照の「王孫を憶ふ」「雙調」は形式名。

書画骨董を好んだ清照ですが、戦乱の中で財産が散逸。夫との死別、流浪の晩年、不幸な再婚、と人生を知るとあまりに悲しい。ですが詞の中には、常に美さと、楽しい調べが感じられます。

阿波紙を重ねても時空間を際立たせています。

マットには60年以上前の渋い大島紬を使いました。