吹く風にあつらへつくるものならば このひともとはよきよと言はまし

古今集 詠み人知らず

吹く風に注文をつけるならば、この樹一本だけは避けておくれと言おうものなのに。

「避(よ)く」という珍しい言葉が使われています。「吹く風」というフレーズは貫之が得意とするところですが、この歌人はどんな人だったのでしょう。